
オーストラリア株(ASX:Australian Securities Exchange)は、資源大国オーストラリアならではの高配当株や安定企業が揃い、世界中の投資家から注目されています。
本記事では、オーストラリア株投資の基礎知識から始め方、リスク、税金対策、具体的なおすすめ銘柄・ETFまで初心者向けに詳しく解説します。
オーストラリア株(ASX)の特徴

ASXは世界トップ15に入る規模の証券取引所です。
取引時間は日本時間の午前7時〜午後2時(サマータイム時は6時〜13時)で、日本からもリアルタイムで取引が可能です。
ASX上場企業の主な特徴は次の通りです。
- 資源・エネルギー企業が多い:BHP、リオ・ティント、ウッドサイドなど世界的資源企業が上場。
- 高配当文化:オーストラリアでは企業が利益の大部分を配当に回す慣習があり、配当利回り4〜6%前後の銘柄も多数。
- 金融・インフラ関連の安定企業:コモンウェルス銀行、ウェストパック銀行、オーストラリア・ニュージーランド銀行など。
- 豪ドル資産としての通貨分散効果:資産の一部を豪ドル建てにすることで、円資産の集中リスクを軽減。
日本からオーストラリア株に投資する方法

オーストラリア株投資は、日本国内の証券会社経由で簡単に始められます。
① ASX株取り扱い証券会社で口座開設
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM.com証券などが対応しています。
外国株取引口座の同時開設または追加申込が必要です。
② 資金入金と豪ドル両替
日本円で入金し、証券会社の為替サービスを利用して豪ドルに両替します。
為替手数料は往復1円程度の場合が多いため、まとめて両替するとコストを抑えられます。
③ 銘柄やETFを選ぶ
日本のネット証券では200〜300銘柄前後が取引可能です。
高配当株やASX200連動のETFから選びましょう。
④ 注文・取引
取引時間中にリアルタイムで注文が可能。
豪ドル建てでの売買なので、取引前に為替レートも確認しましょう。
オーストラリア株投資のメリット

- 高配当で安定したインカムゲイン:配当利回り4〜6%の大型株が豊富。
- 資源国としての成長性:鉄鉱石、石炭、天然ガスの輸出国で中国・インド需要に支えられる。
- 通貨・地域の分散投資:円資産のみのリスクヘッジ。
- 政治・法制度の安定性:OECD加盟国で透明性の高い市場。
オーストラリア株投資のリスク・注意点

- 為替リスク:円高局面では豪ドル資産の評価額が減少。
- 資源価格依存:資源価格下落時には市場全体の株価が低迷しやすい。
- 取引コスト:日本株より売買手数料が高め。証券会社で確認を。
- 二重課税:オーストラリアで15%課税、日本でも課税(外国税額控除で調整可能)。
初心者におすすめのASX銘柄・ETF
- BHPグループ(BHP):世界最大級の鉱山会社。鉄鉱石や石炭で高配当。
- コモンウェルス銀行(CBA):オーストラリア最大の商業銀行で安定配当。
- ASX 200 ETF(例:STW、IOZ):ASX主要200銘柄に分散投資。
税金と二重課税対策
オーストラリア株の配当には15%の現地課税が源泉徴収され、日本での課税と二重になる可能性があります。確定申告で外国税額控除を使うことで、二重課税を回避・軽減できます。
投資金額が大きくなるほど重要になるので、年末には税理士や税務署の相談窓口の活用もおすすめです。
よくある質問
オーストラリア株はNISAや新NISAで買える?
2025年現在、新NISAの外国株対象は主に米国株・ETFで、オーストラリア株は対象外です。
初心者が少額で始めるなら?
ASX上場ETF(ASX 200連動など)は数万円台から購入可能。まずはETFで市場全体に分散投資し、慣れたら個別株に挑戦するのも一つの戦略です。
まとめ
オーストラリア株投資は、高配当、資源国の成長力、通貨分散という魅力があります。
一方で、為替や資源価格のリスク、税務面での注意も必要です。証券会社の選定、長期視点でのポートフォリオ設計、税務の理解をしっかり行い、賢くASX投資を始めましょう。